遊びで出かけたはずのバンコクから仕事でジャカルタへ出かけることになりました。
以前には香港から出かける羽目になったこともあり、私にとってある意味迷惑な土地です。
仕事もかなり厳しいもので、ゆっくりと食事をするという余裕もあまりなく、同行者など「マクドナルドでいいよ」と取引先の担当者に言っていましたが、残念ながらどこにでもありそうなマクドナルドはこのジャカルタには見当たらず、結局は取引先の近くにある庶民的な店で何度かすませました。
「簡単なものでいいから」と適当に選んでもらったのはいいのですが、出された料理のドンブリを見て一瞬凍ってしまいました。
味の素の立派なロゴ入りだったのです。
右の麺の方はこってりとした味付けだったので、あまり味の素を気にせずに食べることができたのですが、左のスープは非常にあっさりとしていて、ダシ(味の素)の味が前面に出ているというもの。
出されたものは何でも食べるようにしている私でも、さすがにこれは一口しか食べる気になりませんでした。
他の庶民的な食堂でもこの味の素ドンブリや皿が使われていましたから、これは珍しいことではないようです。
2001年に現地法人の逮捕騒ぎにまで発展したインドネシアの味の素事件はまだ記憶に新しいのですが、その時の印象は「イスラムとは面倒なものらしい」という程度のものでした。
しかし、こうして庶民の店で堂々と味の素のロゴ入りドンブリが使用されているのを見ると、当時の騒ぎが尋常なものではなかったのだろうということが容易に想像できます。
そのくらい、当たり前のものとして使われているもののようです。
味の素がインドネシアに進出したのが1969年とのことですから、かれこれ40年近くもかの地に根付いているわけです。
しかし、少量ならともかくとして、味の素でダシを取るというような使われ方をしているとは…。
もし、味の素がインドネシアの食文化を退化させているとしたら、とても残念なことだと思います。【Ham】